富田雄介さんが執筆した論文がアメリカ化学会Organic Letters誌に掲載されました。

卓越生の富田雄介さんが執筆した論文がアメリカ化学会のOrganic Letters誌に掲載されました。

東京農工大学大学院工学府応用化学専攻所属の富田雄介(博士前期課程1年)が同大学大学院工学府のチームメンバーと一緒に、汎用的な化学原料であるアセチレンとブタジエンの誘導体からシクロヘキサジエン、ビニルシクロブテンおよびビシクロ[3.1.0]ヘキセンの作り分けに成功しました。

富田雄介さん、おめでとうございます!

 

■ 論文タイトル

Cobalt-catalyzed Divergent Cycloadditions of Alkynes with Conjugated Dienes Yielding 3-Vinylcyclobutenes, Bicyclo[3.1.0]hexenes, and Cyclohexa-1,4-dienes

■ 概要

汎用的な化学原料であるアセチレンとブタジエンの誘導体からシクロヘキサジエン、ビニルシクロブテンおよびビシクロ[3.1.0]ヘキセンの作り分けに成功しました。このような汎用的な原料の分子間反応による環状化合物の作り分けはこれまで困難であり、特に2つの環により構成されたビシクロ化合物が合成できるビシクロ環化付加は世界初の反応です。共通の原料から意図する生成物をつくり分ける反応はダーバージェント反応と呼ばれ、簡単な原料から天然物や医農薬品中間体などの骨格を合成する強力な手段となります。

■ 雑誌名 / 発行年 / DOI

Organic Letters / 2022年 / 10.1021/acs.orglett.2c03108

■ 論文のリンク

 https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.orglett.2c03108

■ 農工大プレスリリース:

  https://www.tuat.ac.jp/outline/disclosure/pressrelease/2022/20221019_01.html